【就活アイドル】 リクルートスーツが衣装 7人組「キチョハナカンシャ」は就活の今を伝えるアイドル 内定したら卒業 (動画付き)

 来年春卒業予定の大学生らの就職活動が本格化する中、「本気で内定を目指す」「内定を獲得したらグループ卒業」という異色のルールで活動する“就活アイドル”がいる。グループ名は「キチョハナカンシャ」。メンバー2人が、就活とアイドルという「二足のわらじ」の活動内容を明かしてくれた。

「本当に就活しています」

 「よく『本当に就活しているの?』と聞かれますが、本当にしているんです(笑)。就活セミナーで、就活生から声をかけていただくこともあります」

 2期生メンバーのみくさん(21)は、笑って明かす。

 メンバーは全員、就活中の大学4年生(現在)だ。衣装はリクルートスーツ(リクスー)で統一。グループは一昨年に発足し、1期生は昨年、いずれも企業からの内定を得て“卒業”した。現在は、昨年8月にオーディションで選ばれた2期生7人で活動している。

 変わったグループ名は、就活生が企業説明会などで口にする決まり文句「貴重なお話、ありがとうございました!」に由来する。衣装でもあるリクスーはメンバーの自前で、志望業界によってドレスコードが微妙に異なるのも特徴という。

 もう1人のメンバー、なみきさん(21)は「『たまには(普通のアイドルのような)かわいい衣装を着たいよね』という話になることもありますが…」と冗談っぽく笑う。

■「就職に有利かと…」

 現在、グループの活動は大きく分けて2つ。ライブハウスなどで持ち歌「ぶっちゃけリクラブ?」などを披露する一般的なアイドル活動と、就活イベントやウェブの就活番組(動画)への出演だ。後者の活動では、「就活しくじり先生」と題した就活バラエティー番組や、メンバーが企業訪問などを体験する就活応援動画なども配信している。

 みくさんとなみきさんは、ともにアイドル活動に興味はあるものの、就活を止めて本格的にアイドルを目指す考えはないという。なみきさんは「知人を通じてグループの存在を知って、軽い気持ちでオーディションを受けました。就職に有利なのかなと思って…」と明かす。

 ただ、実際に活動を続ける中で、「私自身、知らなかった業界を知るきっかけになったし、人前に出る機会が多くなったので、面接などで受け答えがちゃんとできるようになってきた気がします」。

 みくさんも「大学でダンスをやっていたのですが、より度胸がつきました。番組出演をさせていただくことで、以前より自分の意見を言えるようになりました」と活動の“成果”を語る。

 グループ活動を通じて知り合ったメンバー同士は、就活情報を交換したり、カラオケで持ち歌を歌ったりする、良き就活仲間でもあるようだ。


■「売り手市場」だが…

 今年の就活は前年に続き学生優位の「売り手市場」といわれるが、就活生自身には実感がわかない部分もあるという。2人は「知り合いが順調に活動を進めているように見えたり、他人と比べて焦ることもあります」と口をそろえる。

 そんな中で、就活生の悩みや不安を共有し、発信していくことがグループの大きな活動目的でもある。

 なみきさんは「就活に不安はあるけれど、最後まで諦めずに夢を追いたい」、みくさんは「就活生にもそうでない人にも、就活の現状を知ってもらえるきっかけになれば」と力を込める。

 就活生もアイドルも、困難に立ち向かい、成長していくという点では共通している。ひたむきに前を見据える若者の姿が、人々の共感を呼ぶのかもしれない。

(文化部 三品貴志)


2017.4.10 17:00
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動画https://youtu.be/rL0VzxbrY2M