【米国】「クルマを使わない人に現金を」法案は自動車通勤を減らせるか?

自動車通勤の削減の妨げになっているのが、企業が従業員に提供する「無料」駐車場だ。
クルマの使用を減らすために、ワシントンD.C.は、自動車通勤をしない従業員に企業が
現金などを支給することを義務づける「パーキング・キャッシュアウト」を提案している。

世界の交通渋滞ランキングは「ワースト20の半分が米国」

あなたが通勤にクルマを使っているとして、月10ドル(約1,100円)を渡すので通勤手段を変更してほしいと言われたらどうだろうか? 
月50ドル(約5,500円)なら? 月100ドル(約11,000円)なら?

人口が密集している都市は、交通渋滞や息が詰まるようなスモッグの問題に取り組んでおり、
人々に自動車ではなく徒歩や自転車、公共交通機関で移動してもらう方法を模索している。
ワシントンD.C.が検討しているアイデアは、自動車を使わない「エコ通勤者」に金を払うというものだ。

市議会に提案される法案は、自動車以外の通勤方法を選んだ従業員に対して現金やバスの定期券などを給付するよう、
無料駐車場を提供する雇用主に義務づける内容となっている。
その狙いは自動車通勤を一掃することではない。自動車通勤をしない者が、「無料」駐車場の価値に相応する利益を受けられるようにすることである。

研究によると、こうした「パーキング・キャッシュアウト」制度には効果があるという。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校の都市プランナー、ドナルド・シャウプがロサンゼルスで行った一連の事例研究から、
パーキング・キャッシュアウトによって自動車通勤者が17パーセント減り、自動車の相乗り、公共交通機関や自転車の利用、徒歩の割合が増加することがわかった。

カリフォルニア州議会の分析では、州全域でパーキング・キャッシュアウトのような制度が導入された場合、
自動車通勤者が最大4万3,500人減り、1日当たりの二酸化炭素排出量が0.08t削減されるという。
カリフォルニア州のような巨大な州が導入すれば大きな効果があるだろう。
とはいえ、キャッシュアウト・プログラムがいち早く法案化される米国の大都市は、ワシントンD.C.になりそうだ。

http://wired.jp/2017/04/08/try-give-money/