【美容】SNSで若い男性の意識高まる 化粧品を母子で共有

若い男性の美容意識が高まっている。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の普及で他人の目を意識しやすくなったほか、
母と息子の関係が従来より密接になり、化粧品でつながるようになったと指摘する専門家もいる。

 ◇就活向けセミナー

就職活動を控えた大学生の男子約40人が緊張した面持ちで脂とりのシートマスクを顔に張る。
どれだけ肌つやが良くなったか鏡で確認する。
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東京都豊島区の大正大で開かれた「就活身だしなみセミナー」。講師を務める化粧品メーカー・マンダムの担当者は
「面接官は外見で人となりまで感じるため、身だしなみが重要」と力説する。「髪形は短髪が王道。
表情から伝わる部分が大きいため、前髪が長すぎるのはよくない」「毎日スキンケアをして肌の印象をよくすれば、エントリーシートの写真で印象が違う」。
シートマスクを張ったり、体臭のサンプルをかいだりしながら、学生は熱心に聞いていた。

普段から美容を気にかける学生が多いためか、扱いは慣れたもの。
人間学部の富樫英諒さん(21)は「中学生のころからフェースケアをしており、友人同士でこのワックスが良いと話すことも。
面接は第一印象が大切だと聞いているので、改めて必要性を感じた」と話す。

大正大では以前から、女性向けセミナーは開いていた。男性向けは初めて。
マンダムは昨年12月から始めた男子向けセミナーを6大学で実施した。男性の美容意識の高まりを反映したものと言える。

花王によると、若い男性顧客から「印象良く見られたい」「今の若さを維持したい」といった声が出ている。
写真をアップするSNSの普及で、常に他人の目を意識する若者世代特有の傾向があるとみている。

◇母とケア商品共有

また、若い男性に大きな影響を与えているのが母親だ。
マンダムが昨年11月に15~24歳の男性を対象に実施したネットアンケートでは、スキンケアや臭いの相談相手は
「母親」との回答が親友や兄弟姉妹を上回った。母親の勧めで美容を始めたケースも多い。

ニベア花王が20代男性にグループインタビューしたところ、「ニベアクリーム」や制汗剤の「8×4」について、
「母親が使っていたから自分もつけた」「自分が興味を持ったときに母親のものを黙って使用した」といった声が出た。
最初は母親と共有するものから化粧品に入り、慣れてからより男性向けの商品に切り替えていくようだ。

ホットペッパービューティーアカデミー」の美容センサス(2016年下期)では、
10代後半~20代の男性は、まつげエクステや脱毛エステへの関心が高かった。
10代後半は、まつげエクステをするアイビューティーサロンや、自宅での美容家電の経験率が、全年代で最も高かった。
奥津侑紀研究員は「これほど多いのかと驚いた。
数年前では考えられない。関心の高さからみて、今後も徐々に利用は広がるだろう」と予測する。

1990年代、「マザコン」男性はテレビドラマで、からかいの対象になるほどだった。
博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーの原田曜平さんは、ここ数年、母親と仲良しの若い男性が増えていると感じている。
母親に精神的に依存せず、友達感覚で付き合う男性を「ママっ子男子」と名付けた。
一緒に買い物へ行くほか、SNSでもつながる。原田さんは「バブル世代の女性は外見が若く、化粧や恋愛の知識も豊富。
息子と対等に付き合うし、秘密も漏らさないので信頼されている」と分析する。
こうした親子関係の変化も、若い男性が美容を楽しむようになった一因と言えそうだ。【柴沼均】

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170409-00000030-mai-soci.view-000